大腸がん検診は”便潜血検査”といい、便の一部を2日間採取して血液の成分が混じっていないかを調べることで、大腸に何らかの病気がないかをチェックするものです。安価で身体に負担をかけずに実施でき、大腸がんの発見に有用であることから、世界的に行われています。

この検査の結果の意味するところは単純で、
「1回でも陽性なら、大腸内視鏡(大腸カメラ)を受けましょう」
ということです。内視鏡を受けるきっかけにする検査と思っていただいて差支えありません。
陽性であった場合に、「たまたま痔の出血があっただけだろう」「症状も何もないから大丈夫だろう」と自己判断で様子を見るのは良くありません。大腸がんは多くは症状が出ないため、内視鏡検査をしないと最終的な判断は出来ません。

大腸がんは、早い段階で見つければ多くが完治でき、内視鏡で治療ができるためおなかに傷も残しません。逆に進行すれば致命的となりえる病気です。そのため、検診を定期的に受けて、必要な方が内視鏡をしっかり受けることの意義が大きいと言えます。

もちろん、明らかに見てわかる血便が出ている場合などは、一度早目に内視鏡検査を受けましょう。

大腸内視鏡は、「下剤をたくさん飲んで大変」「痛くて苦しい検査」というイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、今では下剤も飲みやすくなっており、昔よりも内視鏡の挿入はずっとスムーズになっています。大腸内視鏡は当院でも対応しており、丁寧に検査を行うよう心掛けております。気になる方は、お気軽にご相談ください。