上部消化管内視鏡(胃カメラ)
上部消化管内視鏡について
上部消化管内視鏡(胃カメラ)は、口や鼻から内視鏡を挿入して、喉、食道、胃、十二指腸などの観察を行う検査です。”胃カメラは苦しい”というイメージをお持ちの方は少なくないと思われますが、当院では苦痛の少ない経鼻内視鏡(鼻から挿入)による検査も可能ですので、比較的楽に検査をお受けいただけます。 検査時間自体は6-7分で、午前中のうちに終了します。検査終了後は1時間ほどで食事も可能です。
以下に当てはまる方は内視鏡検査を受けましょう
- バリウム検査で要精密検査となった方
- 胃痛、胃もたれなどの症状が持続している方
- 食道のつかえる感じ、喉に引っかかる感じ、胸やけが持続している方
- ピロリ菌が陽性といわれた方
- 過去にピロリ菌を除菌した方(除菌後も残存した胃炎部から胃がんが生じることがあるため)
- 貧血が指摘された方
- 黒い便が出た方
- 習慣的にタバコを吸われる方、飲酒量の多い方
- 急激な体重減少がある方
観察精度が高く、苦痛の少ない経鼻内視鏡
風邪で喉の診察を受ける際、舌圧子で舌を押さえられて”おえっ”という気持ち悪さを感じることがありますが、口から胃カメラを挿入する場合は少なからずそのような咽頭反射が起こりえます。それが”胃カメラは苦しい検査”というイメージを持たれやすい所以となっていますが、鼻から径5mm程度の細いカメラを挿入して検査することで、反射をほとんど起こすことなく楽に受けていただくことができます。また検査中に会話ができることも経鼻内視鏡のメリットの一つです。
当院では、FUJIFILM社のLASEREO(レザリオ)🄬シリーズの内視鏡を使用しています。
従来の経鼻内視鏡に比べて極めて観察精度が高く、またLCI / BLI (Linked Color Imaging / Blue Laser Imaging)といった最新の画像強調機能による観察が可能で、見つけづらい初期のがん病変も見落としにくいのが特徴です。
※鼻腔が狭く、内視鏡が通らない方は、口からの検査に変更させていただきます。
検査の流れ
- ①検査の予約
・医師が診察し、検査日を決めます。
・看護師より、検査について詳しくご説明致します。
・必要に応じて、血液検査を行います(出血しやすい状態ではないか、感染症をお持ちでないか等の評価です) - ②検査前日
・検査前日は21時までに食事を済ませ、それ以降は食事をお控えいただきます。
・水分(水、お茶、スポーツドリンクなど)は夜間も摂取可能です。 - ③検査当日(検査前)
・朝食は摂らず、検査予約時間の10分前までにご来院いただきます。
・飲水は検査の1時間前までは可能です。
・普段の薬の飲み方については、事前に看護師から説明させていただきます。(糖尿病の薬は内服しないで下さい) - ④検査当日(検査時)
・胃の中の泡を取り除くお薬を飲み、鼻(または喉)の麻酔をします。
・検査台に左向きで横になっていただき、検査を受けていただきます。検査時間は6-7分ですが、場合により10分程度かかることもあります。 - ⑤検査後
・検査後、画像をお見せしながら結果をお伝えいたします。
・粘膜生検(病理検査)を行った場合は、2週間後をめどに再来していただき、改めて結果をお伝えいたします。
・検査後1時間ほどしてから飲食可能です。(※粘膜生検などを行った場合は、1時間半後からになります)
・検査後の食事制限はございませんが、粘膜生検を行った場合は、当日のアルコール摂取を控えていただきます。
安全な検査
当院では、ガイドラインに則った高性能内視鏡洗浄機を使用して内視鏡の洗浄を行っております。毎回の検査ごとに適切な洗浄・消毒を行い、お一人おひとりに清潔で安全な内視鏡検査をご提供致します。
鎮静剤使用について
当院では鼻からの胃カメラを主体に行っております。鼻からの検査の場合は苦痛が少ないことから、通常は鎮静剤使用を行っておりません。しかし、ご不安が強い方につきましては、ご希望があれば鎮静剤使用も検討いたします。鎮静剤を使用すると、頭がぼーっとしたような感じになります。全く意識がなくなる麻酔とは異なり、ある程度の意識は残りますが、苦痛を感じにくくなります。
鎮静剤の使用を希望される場合は、以下の点にご注意ください。
- 終了後、30分~1時間ほど院内で休んでからお帰りいただきます。
- 当日中は車の運転、機械の操作などはできません。(車を運転してのご来院はお避け下さい)
- 稀に少量の鎮静剤でも呼吸が弱くなり、救急措置が必要になる場合があります。その場合は、検査を中止して対応致します。
※ 千葉市胃がん検診の内視鏡検査では、規定により鎮静剤の使用ができませんので、ご了承ください。