睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に何度も呼吸が止まった状態(無呼吸)を繰り返す病気です。
最大の原因は、空気の通り道である「上気道」が塞がってしまうことです。これにより、体内の酸素が不足し、脳や体に大きな負担がかかります。
睡眠が妨げられることで、起床時の頭痛や日中の眠気、集中力の低下による生活への影響があるだけではなく、高血圧症、糖尿病、心不全などの悪化をきたすこともあります。
睡眠時無呼吸症候群を適切に治療することは、生活の質の向上だけではなく、生活習慣病の悪化に伴う心筋梗塞や脳卒中のリスクを低減することにもつながります。
このような症状・心当たりはありませんか?
以下の項目に当てはまる方は、検査をお勧めします。
- いびきがうるさいと言われる
- 寝ている間に息が止まっていると指摘された
- 日中、強い眠気に襲われることがある
- 熟睡感がなく、体が重い
- 起床時に頭痛がする
- 夜中に何度もトイレに起きる
検査から治療までの流れ
- ① 診察・問診
・まずは診察でご相談ください。
・日中の眠気の程度や既往歴を確認し、睡眠時無呼吸の評価のための問診票に回答いただきます。必要性があれば、簡易検査を実施します。 - ② 簡易検査(自宅で実施)
・検査は、手の指や鼻にセンサーを装着し、寝ている間の呼吸状態や酸素飽和度を測定します。検査装置は、検査会社よりご自宅へ郵送されます。ご自宅で検査後、検査会社にご郵送いただきます。
- ③ 結果説明
・検査会社に返送後、1週間後以降にご来院ください。検査結果の説明をいたします。
・検査結果でAHI(無呼吸低呼吸指数)が40以上、または症状が強い場合は、CPAP(シーパップ:経鼻的持続陽圧呼吸療法)の対象となります。 - ④ CPAP治療開始
・ご自宅で睡眠時にマスクをつけて治療を行います。定期的に診察をしながら、症状や使用状況の確認など行いながら治療してまいります。
CPAP治療とは
寝ている間に鼻にマスクを装着し、空気を送り込んで気道を広げる治療法です。それにより、就寝中の無呼吸状態を改善し、熟眠が得られるようになります。
よくあるQ&A
- 検査は痛くないですか?
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センサーを装着するだけですので、痛みは全くありません。ご自宅でいつも通りお休みいただけます。
- 独り暮らしで「いびき」を指摘されたことがないのですが、検査できますか?
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いびきの自覚がなくても、「日中の眠気」や「寝ても疲れが取れない」という症状がある場合は、隠れSASの可能性がありますので、医師にご相談ください。
- CPAPのマスクをつけて眠れるか不安です。
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最初は違和感があるかもしれませんが、数日から1〜2週間で慣れる方が多いです。マスクの形状やフィット感についても業者が個別に調整・相談を承ります。
- CPAP治療はどのくらい続ける必要がありますか?(治療のゴールについて)
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治療期間は原因や生活習慣によって個人差があります。
CPAPは、「装着している間、症状を劇的に改善させる」治療法です。そのため、基本的には継続的な使用をお勧めしていますが、以下の場合では治療を休止できる可能性があります。
① 生活習慣の改善に成功した場合
肥満が原因で気道が塞がっている場合、減量によって気道の周りの脂肪が減ると、CPAPなしでも正常な呼吸ができるようになります。
② 他の治療法を併用した場合
マウスピース(歯科装具)への切り替えや、扁桃肥大などの物理的な原因に対して手術を行った結果、無呼吸が改善されることがあります。
③ 基礎疾患が安定した場合
内科的な疾患のコントロールにより、呼吸状態が安定する場合もあります。 当院では、CPAPを使い続けることだけを目的とするのではなく、生活習慣の改善も並行してサポートし、「CPAPが必要なくなる状態」を一緒に目指していきます。
